まずは体脂肪の仕組み、脂肪細胞を知ろう!

 体脂肪を体内に貯蔵する仕組みとして、脂肪細胞があります。さらに 脂肪細胞は白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があり、白色脂肪細胞でエネルギーを貯め褐色脂肪細胞で脂肪を燃焼させることでエネルギーを取り出します。

 

子供の頃から太っている人は痩せにくい?

 子供の頃から太っている人は痩せにくいと言われます。それはなぜでしょうか?

 脂肪細胞は、人間の成長過程の中でその数を増加させていきます。 子供の頃から太っていると、脂肪細胞の数が通常の体型の方よりも増えてしまっていて、痩せにくいということなのです。 一時的に痩せたとしても、元に大きさに戻ろうという細胞の力が働いてしまうのです。

 

脂肪細胞の数は減らせないの?

 脂肪細胞の数は、成人を迎える時点で250~300億個ともいわれており、成人になっても、800~1000億個を上限に増え続るといわれています。成人になると脂肪細胞の数は一定数に安定し、その後は脂肪細胞が大きくなることで脂肪を蓄積していくと言うのが定説でした。

大人でも脂肪細胞の数は増える

 しかし、最近では、脂肪細胞の数は体の変化に対応して、条件によっては増え続けることがわかっています。

 佐賀大学医学部の杉原甫(はじめ)教授による研究で、 脂肪を体内に吸収し続けていくと、脂肪細胞は大きくなることで脂肪を蓄積しようとするが、その大きさには限界があり、その限界【BMI値が約27(軽度の肥満)】を超えると、脂肪細胞自身が分裂を始め、脂肪蓄積の使命を果たすため、脂肪細胞の数を増やすことで対応する ということが分かっています。

 (※杉原甫教授の論文について興味のある方はコチラをご覧ください。)

 つまり、

「子供の頃に太っていなかった人も、大人になってから、脂肪細胞は増える可能性がある」

ということなのです。 子供の頃に痩せていようが太っていようが、大人になってから脂肪細胞が増えるリスクは同じということですね。

 また、一般的に脂肪細胞については一度増えてしまうと死滅することはほとんどありません。 したがって、ダイエットをして痩せるということは、

体の外から取り入れる脂肪の量を少なくして、体内に蓄積されている脂肪細胞の大きさを小さくする」と言い換えることもできます。

 ただ、脂肪細胞の数自体は減少しないので、どんなに痩せても、脂肪を貯蔵する場所はずっと体内に存在し続けます。そのため、リバウンドなども起こりやすくなります。

 現在脂肪細胞の数自体を減少させる方法としては、整形外科などで脂肪吸引を行うなどの方法があります。

 

 

↑ページの先頭へ

ページ内ジャンプメニュー